日本VR学会論文誌に齊藤寛人による自己帰属感の生起過程に関する研究論文が掲載

本研究室の博士後期課程学生・齊藤寛人による下記論文が、日本バーチャルリアリティ学会論文誌 Vol.22, No.1に掲載されました。

本論文は自己帰属感の生起過程についての研究の一環として、クランクハンドルを用いた回転操作の実験により、自己の能動的な運動に対する予測が自己帰属感の生起に有効に働くことについて議論しまとめたものです。実験の結果から、自己の運動と視運動の空間的な整合性が崩れた状況でも、実験環境のような自己運動の予測と視運動の随伴関係が認知しやすい状況では自己帰属感が得られやすいことがわかりました。

論文

能動的回転操作における自己帰属感の生起過程の分析” 齊藤寛人, 福地健太郎:  日本バーチャルリアリティ学会論文誌 Vol. 22 (2017) No. 1 p. 81-90

LIVE MUSIC HACKASONGに学部3年有志が出場

2016年11月~2017年1月26日に行われた、「LIVE MUSIC HACKASONG」において、福地研究室に所属する池田夏子(3年),大場洋哉(3年),田村航也(3年),田澤美智子(3年),徳久弘樹(3年)の5人で構成されるチーム「私とハッカソンどっちが大事なの?」は、「Pepperを使用したライブステージ乱入疑似体験システム」という作品を発表しました。

LIVE MUSIC HACKASONGは、「ライブ体験の拡張」をテーマとした、ライブとテクノロジーを組み合わせることによって生まれる新たな演出技術やライブ体験以外での疑似体験など、新しい形のライブをテーマに技術やアイディアを競うハッカソンです。今までのハッカソンとは違い3ヶ月にわたる製作期間がありました。

「Pepperを使用したライブステージ乱入疑似体験システム」は、ステージ上のPepperに搭載されたThetaとリンクした、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を着用することでステージを疑似体験できるシステムです。さらに、HMDを着用しているユーザーの動きをキネクトによってPepperと同期させ、また体の傾きをWii Fitで所得しPepperを移動させることで、会場から遠く離れた場所からでも、ライブに乱入した気分を味わうことが可能です。

2017年度卒業研究発表会

2017年度の福地研・卒業研究発表会は、福地研2年生のゼミ発表会と合同で、2月13日に開催します。

日時
2017年2月13日(月)12:30〜17:50
場所
明治大学中野キャンパス306・307教室

プログラム

2年生

12:30	荒井貴裕	動的な両義図形の認知についての研究
12:38	武井亮	音楽に合わせた身体表現ツールの開発
12:46	竹村優大	ループ構造とプレイヤーの死角を利用したVRホラーゲームの提案
12:54	福永悠斗	運動主体感を感じさせるVRアプリケーション
13:02	松下茉愛	両眼視野闘争を応用した映像コンテンツ製作
13:10	山田浩暉	VRと現実世界が共存するゲーム環境の提案

4年生

13:30	小森啓子	手書き文字における自己の文字認識
13:45	山上慶子	主体性を加えることによるバスケットボール試合映像への臨場感増加手法の提案
14:00	高橋岳士	両眼視野闘争における誘目性の検証
14:15	坪田亜実	音による腕の伸びの拡張錯覚現象と没入感のある映像鑑賞システムへの応用
14:30	松尾太郎	3Dプリンタを使用した偽造印鑑とセキュアはんこの提案
14:45	松沼毅	ゲームの進行状況に疑似同期するプレイヤー間コミュニケーションシステムの提案
15:00	休憩	
15:10	和田彩香	テクスチャの解像度制御による視線誘導
15:25	和田拓哉	ロールプレイングゲームにおける戦闘パラメータの提示手法がプレイヤーの満足感に与える影響についての研究
15:40	猪塚美帆	頭の傾きの同期による画面上に表示された身体像に対する身体所有感の誘発
15:55	久保実佳	全天球画像を用いた観光案内システムの提案
16:10	齋藤ゆり子	全天周画像を使った体験型脱出ゲームの拡張の提案
16:25	三輪聡哉	自己くすぐり装置の製作

デモ

17:00〜17:50 デモ

第24回学生対抗バーチャルリアリティコンテストで学生出展作品が日本VR学会賞を受賞

mimitunnel
2016年10月29, 30日に行われた、「第24回学生対抗バーチャルリアリティコンテスト(International collegiate Virtual Reality Contest, IVRC)決勝大会」において、福地研究室および橋本研究室に所属する猪塚美帆(4年)、佐竹澪(4年)、三輪聡哉(4年)、池田夏子(3年)、大場洋哉(3年)、田澤美智子(3年)の6人で構成されるチーム「MIMIMOTO’S」は、「ミミトンネル ~あなたの耳、貫通させます~」という作品で日本VR学会賞を受賞しました。

IVRCは、学生が企画・制作したインタラクティブ作品の新規性・技術的チャレンジ・体験のインパクトを競うコンテストです。

「ミミトンネル」は、耳の穴が貫通したときのワクワク感やスリルを体験することができるVRコンテンツです。ディスプレイに映る自分のシルエットを見ながら音声を聴くことによって、耳の穴が貫通してジェリービーンズや牛乳、虫などが頭の中を通っているような感覚を体験できます。