VRアプリケーションでは、ハンドコントローラを振ることで、仮想空間内の刀剣を操作できます。しかし、刀剣を体験者の身体動作にそのまま追従させると、映画やアニメで描かれる剣豪の一瞬の斬撃に比べて動きが遅く見え、爽快感が弱まってしまいます。
本研究で提案する手法では、斬撃動作の開始を検知すると、その初動から刀剣の軌道を予測し、その方向に沿って円弧状のモーションブラーを提示します。刀剣は一時的に非表示にし、コントローラの動きが停止したときに表示を再開します。これにより、体験者は実際の腕の軌道と、仮想空間内での刀剣の軌道とのズレに気づくことなく、一瞬で剣を振り抜いたかのような爽快感のある斬撃を体験できます。

提案手法による円弧状のモーションブラー表示
現在の実装では、軌道予測の精度を上げるために、斬撃を左から右への大きな水平動作に限定しています。今後はより自由な斬撃に対応すべく、様々な動作に対応できる軌道予測手法を検討したいと考えています。
