2026年6月8日から12日にかけて開催された国際会議 AVI 2026 において、福地研究室から1件のデモ発表を行いました。
これまでに当研究室で開発した、人間の視覚特性とカメラ撮像特性の違いを利用した重ね合わせQRコード攻撃は、当初、液晶ディスプレイを対象として提案した手法でした。しかし液晶ディスプレイの場合、点滅するドット同士が隣り合うと境界線が目視できてしまい、攻撃が見破られやすくなるという問題がありました。そのため、改変するドット同士を離して配置せざるを得ず、改変できるドット数が極めて少数に限られてしまうという制約がありました。その結果、ごく少数のドットを変更するだけで別のデータへと誘導できる特定のQRコードにしか攻撃を仕掛けられない、という課題を抱えていました。
本研究では、この制約の解消を図るため、LEDパネルモジュールをマイクロコントローラで直接駆動する独自の高リフレッシュレートLEDディスプレイを開発し、同手法を適用しました。その結果、点滅するドットを隣同士に配置しても境界線が目立たないことがわかりました。そのため、改変ドットの数と配置を柔軟に変更できるようになり、多様なQRコードに対して攻撃を成立させることが可能となりました。

改竄されたQRコードを表示している LED パネル
発表論文
- デモ: “Evaluating the Feasibility of Superposed QR Code Attacks Using High Refresh Rate Displays” Keita Suzuki, Kentaro Fukuchi, Proc. of Advanced Visual Interfaces 2026. DOI: 10.1145/3811427.3811506 (2026)
