科学教育において、「計測」を教えることは非常に重要ですが、計測とその結果の記録は正しく行うことは難しく、またややもすると手間ばかりかかり退屈の原因となります。そこで我々は、刻々と変化するセンサの値を継続的に記録するデータロガーを用いた教材の開発をしています。本教材は小学校低学年から中学生を対象とし、計測することの面白さ・難しさを体験させることを目的として、またあわせてコンピュータを使った情報処理まで包括的に学習することができます。
データロガーの現在の実装はブレッドボードとマイクロコントローラ、圧電スピーカからなります。計測されたセンサ値はマイクロコントローラの内蔵メモリに記録され、PCから読み出すことができます。
センサの値は秒単位で記録されるため、例えば周囲の気温の変化や、歩行動作に伴う上下動など、身近な現象をそのセンサ値の時系列的変化から読み解くことを学ぶことができます。
論文
- “センサによる計測を題材とした小学校高学年向け教材の開発とその活用事例” 福地 健太郎, 茂木 大佑: 情報処理学会研究報告 Vol. 2011-HCI-145