対話型授業により受講者の同調を促す没入型授業システム

オンライン講義では、講師が一人で講義する様子を視聴する形式になりやすく、受講者が受け身になり学習意欲が持続しにくいという課題があります。一方で、講師と受講者が対話しながら進む授業は、能動的な学習を促し、学習意欲の向上に有効であると考えられています。

本研究では、受講者が直接対話に参加しなくても、周囲で講師と他の受講者が対話している状況に同調することで学習意欲が向上するかを調査するため、仮想的な対話型授業が行われる空間内に受講者の一人として参加できるVRシステムを構築しました。

提案システム概要

受講者アバター、講師キャラクター、他受講者キャラクターの配置位置

上図は受講者アバター、講師キャラクター、他受講者キャラクターの配置位置です。VR空間としてステージのある講堂を用意し、ステージ上に講師キャラクター、客席に受講者自身のアバターと17体の他受講者キャラクターを配置しました。他受講者キャラクターは受講者を囲むように座り、その様子が体験者にも見えるようになっています。

実験用講義では「空が青い理由」を題材として用い、講師が他受講者キャラクターに質問しながら進める対話型講義動画と、講師のみが説明する教授型講義動画の2種類を作成しました。対話型講義動画では、他受講者キャラクターが講師の質問に答えたり、講師に問いかけたりし、発話に合わせて口の動きや身振りのアニメーションを行います。これにより、周囲で活発な対話が行われている講義に参加している状況を体験できます。

このような対話の様子を周囲に提示することで、受講者は周囲の受講者の意欲に同調し、学習意欲向上につながると期待できます。

発表文献

  1. 口頭発表: “少人数教室を想定した没入型授業動画システムの提案” 田澤 美智子, 福地 健太郎, インタラクション2018論文集, pp. 877-881. LINK (2018)
  2. 口頭発表: “対話型授業により受講者の同調を促す没入型講義システムの提案” 田澤 美智子, 福地 健太郎, 第24回日本バーチャルリアリティ学会論文集, pp. 1D-01. LINK (2019)

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