ジャグリング用リングのトラッキングと映像効果生成

ジャグリングのリングは、熟達した演者であれば高速回転や低速回転を自在に使い分けることができます。こうした回転の使い分けは演出の幅を広げる可能性を持っていますが、回転の様子は観客からは見えにくいため、実際のパフォーマンスでは十分に活用されてきませんでした。

本研究では、赤外線LEDと高速度カメラを用いて、リングの回転方向や速さをリアルタイムに推定し、その動きを反映した映像エフェクトを表示することでそれらを可視化する手法を提案しました。各リングに配置した赤外線LEDは無線により、リング単位で順に点灯するように制御しています。これを高速度カメラを用いることで、複数のリングを別々のものとして識別しながらトラッキングできます。

2個のリングが空中で交差している様子。交差した後もそれぞれのトラッキングが継続されている。

2個のリングが空中で交差している様子。交差した後もそれぞれのトラッキングが継続されている。

推定されたリングの位置・回転情報はネットワーク経由で映像効果生成ソフトウェアに送信されます。リング毎に異なる映像効果を適用することができ、また回転速度や方向に応じて効果を変化させることができます。これにより演者はリングの回転を意図的に変化させることができるようになり、より多様で複雑なパフォーマンスを可能にします。

発表文献

  1. デモ: “赤外線LEDを用いた複数のジャグリング用リング向けトラッキング手法の提案および視覚効果生成への応用” 伊藤 花, 松永 明佳, 福地 健太郎, インタラクション2026論文集, pp. 402-406. LINK (2026)