本研究では、テーブルトップシステム向けの新しい操作デバイス「Ficon」を開発しました。 Ficon は光ファイバの束で構成されており、テーブルトップ型のディスプレイ上に置くとその下の映像が表面に浮き上がって見える仕組みです。

Ficonの最大の特徴は、表面形状を加工することで立体的な映像表現を実現している点です。一般的な 3D ディスプレイと異なり、映し出される映像には実体があるため、ユーザーは映像に直接触れて操作できます。

NO IMAGE

従来のタンジブルインタフェースではデバイス自体の外観が変化しないため、オブジェクトの内部状態変化をテーブル面に別途表示する必要がありました。 Ficon ではデバイス表面に直接映像を表示できるため、その内部状態を直接デバイス上に示すことができます。

また、複数の Ficon を組み合わせることで、テーブル上に様々な3次元形状を構築することができ、その形状に応じて映像を変えたり、アニメーションを変化させるといった使い方ができます。

NO IMAGE NO IMAGE

発表文献

  1. 研究報告: “Ficon:テーブルトップシステム向けの光ファイバを用いた映像提示可能な操作デバイス” 中林 隆介, 福地 健太郎, 佐藤 俊樹, 高田 悠太, 情報処理学会研究報告 Vol.2011-HCI-144. LINK (2011)
  2. デモ: “Ficon: a tangible display device for tabletop system using optical fiber” Kentaro Fukuchi, Ryusuke Nakabayashi, Toshiki Sato, Yuta Takada, Proc. of the ACM International Conference on Interactive Tabletops and Surfaces (ITS 2011). DOI: 10.1145/2076354.2076425 (2011)
  3. デモ: “Ficon: テーブルトップシステム向けの光ファイバを用いた映像提示可能な操作デバイス” 中林 隆介, 福地 健太郎, 佐藤 俊樹, 高田 悠太, 第19回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS 2011)論文集. LINK (2011)
  4. ワークショップ発表: “Ficon: a Touch-capable Tangible 3D Display using Optical Fiber” Yuta Takada, Ryusuke Nakabayashi, Kentaro Fukuchi, Proc. of ITS 2012 Workshop: Beyond Flat Displays. LINK (2012)
  5. デモ: “Ficonを使った3次元形状入力手法の提案” 高田, 悠太, 福地 健太郎, 第20回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ(WISS 2012)論文集. (2012)
  6. 口頭発表: “Ficon: 立体映像表示が可能なタンジブルデバイスの提案” 高田 悠太, 中林 隆介, 福地 健太郎, インタラクション2014論文集, pp. 100-107. LINK (2014)
  7. 論文誌: “立体映像表示が可能なタンジブルデバイス Ficon へのペン入力の統合” 高田 悠太, 中林 隆介, 福地 健太郎, 情報処理学会論文誌 Vol.56 No.4, pp. 1184-1192. LINK (2015)

関連記事